2013年9月7日土曜日

馬毛島のサンゴ


馬毛島の大規模(一部違法)開発の影響を巡る議論が公調委ではじまっています。そこで,環境省の各年のサンゴ調査報告書(モニタリングサイト1000 サンゴ礁調査報告書)から大隅諸島(全19地点)および馬毛島(葉山南の1地点)のサンゴ被度のデータを拾い出しグラフにしてみました(下図)。

・調査地点数が少なく,具体的な調査ポイントも現段階では不明。
・被度が大きく減少した地点はほかにもある。
という注意点はありますが,
・2000年夏の調査時には少なくとも50%以上の被度があったと思われる(まだ資料見つからず)。
・全体的には1998年の大規模な白化現象からの回復傾向にあると思われる。
・馬毛島だけ”大きな減少”の理由が不明(他の地点はアンカーによる破壊等による;2009年第一期取りまとめ報告書参照)。
・馬毛島は元々他地域と較べてサンゴの新規加入度が高かった(2007年度報告書など参照)。
などの点を考慮すると,2000年以降(初期)の採石事業で減少し,一旦回復しつつあったサンゴが2007年以降(”滑走路”工事及び違法伐採)の土砂流出がサンゴを”ほぼ壊滅”(2009年度報告書)ないし”ほとんど全滅”(2010年度報告書)状態となり,2010年の(森林法違反)告発による工事中止以降,また回復しつつある,とグラフが語っている気がします。
 ただし,馬毛島南岸には海岸を覆いつくすほど大量のサンゴの死骸(外骨格)が打ち上がっていますし,南部河川からはいまだに赤土が流れ出しており,上記調査地点(葉山近く)以外のサンゴの破壊状況はもっとひどいかもしれません。とにかく実態把握調査と,過去の状態を知る資料の発掘が,急務です。

 もっと早くこの作業をするべきでした(誰もやってなかった?)。
ちなみに,海の様子をアップしたブログ発見!この映像を見ながらグラフをにらむと説得力が増します(^^;)。

参考:
「KASYARI」(2011年の馬毛島の海の様子)
「まるさん」のブログ(2010年馬毛島サンゴ調査に関する記事)
環境省「モニ1000」報告書サイト(サイト毎のデータが掲載されていないのが残念)

*資料収集等にあたって「屋久島海洋生物研究会」(松本毅代表)にお世話になりました。ここにお礼申し上げます。

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