2014年10月25日土曜日

牧さんの論考


馬毛島入会権訴訟をずっとフォロー・原告支援しつづけてこられた牧洋一郎氏から、入会権と裁判に関する論考をご提供いただきました。二つあわせて読むと訴訟の流れや入会権の考え方が大変わかりやすく、お勧めです

牧(2014)馬毛島入会権確認訴訟−鹿地裁平成 26 年 2 月 18 日判決の問題点
:2次訴訟(今回最高裁で勝訴したもの)の地裁判決の不十分さ)に関する論考

牧(2010)開発と地域住民―馬毛島浦持入会地裁判を中心として―
:1次入会権訴訟と馬毛島の「浦」制度に関する解説・論考

2014年10月24日金曜日

馬毛島入会権訴訟で入会権主張側漁師さん勝訴!!

結審してから一年近く、ついに馬毛島入会権訴訟で、入会権の存在(≒共有地切り売りの無効)を訴えていた種子島・塰泊(馬毛島一番の港=葉山を千年管理してきた集落)の漁師さんたちが勝訴!
 あまりに時間がかかり、しかも相手(被告)にはあのタストンエアポート(旧馬毛島開発、馬毛島の森を丸裸にし、違法に「滑走路」=馬毛島クロスを作った外部企業)が含まれているものの、基本的におなじ集落内での訴訟事件ゆえに非常に重い12年間(通算)でした。
 米軍基地(FCLP)誘致の噂話もかき消え、地元鹿児島でさえも関心が薄れていたのですが、見事な勝訴となりました。
 ポイントは、タストンの開発に不可欠で、すでに一部を買い取り・開発している馬毛島・葉山の「入会地」の入会権がすでに消滅している(それゆえ切り売りが有効)とするタストン側の主張に対し、入会権の有効性を認めたこと。一部の人が共有地を利用しなくなったり全体として利用度が下がっても、入会権(入会地)ものが消滅したわけでないとする判決は本当に合理的かつ納得のいくものです。
 今後の環境保全や地域歴史文化の保全にどれだけの影響を及ぼすかと考えても、この判決の意義はきわめて大きいでしょう。
 地元
塰泊の漁師さんたちのこれまでのご苦労を少しでもぬぐうためにも、この判決を礎に、今後どのように馬毛島の環境・生態系を取り戻してゆくのか、しっかり考えねばなりません。違法開発部分の環境・生態系を極力すみやかに復元し、漁業への悪影響を軽減しつつ、葉山など馬毛島の共有地やタストン以外の公有地や私有地の活用を考えることで、馬毛島の歴史と自然の再評価を急ぐべきでしょう。
 まずは、漁師さんたちと関係者のみなさんの多大なるご苦労に感謝いたします。